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ワインの色と味わい

CECCHI DE ROSSI / Little Infinity / 64,000+tax

唯一無二の個性を放つものは、どうしてもその個性が際立ちすぎて他を寄せ付けない頑固さがあり、身につけてみても自分のスタイルに馴染ませることが出来ない。でも、そのものの持つ独自性を好んでいるから、どうにか自分のものとしてスタイルに落とし込みたいという譲歩の心持ちで接し、どうにか身に付けている。というのは、魅力ある曲者アイテムの宿命的存在意義です。

CECCHI DE ROSSIのバッグも、そういった曲者の類かと思っておりました。しかし実際に触れてみて、鏡の前で合わせてみると、いつもそこにあったような落ち着きとおさまりの良さがあり、どんなスタイルでも受け入れてくれるような懐の深さがあります。その要因の一つは染色方法。ワイナリーを営む一族が始めたレザーブランドですので、基本的には赤・白・ロゼのぶどうを用いた染色を行なっています。表現し難いムラのある表情は他にはない個性を放ちつつも、無理をさせるような顔料や染料を用いないからこそ革自身がその色を受け入れ、吸収し、心地よく色を表現してくれているように感じます。だからこそ、一見すると個性の強い表情にもかかわらず、馴染みの良さと安心感を感じさせてくれるのです。

個人的な話ですが、ここ1年ほどでナチュールワインの虜になり比較的よく楽しむようになりました。すっと身体に沁み渡るような飲み口を、このアイテムから連想してしまいました。そして、ワインの熟成のように、時が経った際に見せる新たな表情はどんなものかと、とても期待してしまいます。(守屋)

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空気を纏ったかのように

COMOLI / COMOLI Shirt / 22,000+tax

ずっと変わることのない名品や定番のアイテムは洋服のみならずどんな分野にも存在するとは思いますが、そういったアイテムに対し、安易に「完璧」、「完成されている」といった言葉を用いるのは憚られる思いがします。そんな気持ちを持ってしても、COMOLIの名作シャツを前にした際、「完璧」であるとは思わざるを得ませんでした。

初めてコモリシャツを目にする人の中には、「今トレンドのゆったりとしたリラックスシルエットのシャツ」と思う方もいらっしゃるでしょうし、実際に自分自身もそう思ったときもありました。ですが、実際に袖を通してみると、空気を纏ったかのようなストレスのない着用感にまず感動を覚えます。湿度の高い夏、落ち葉を鳴らす乾いた風の吹く秋、雪さえ降る厳しい寒さの冬、そして暖かな春。四季のある日本の風土では一年を通して心地良く着用出来る洋服を求めるのは困難を極めますが、このシャツはそのハードルを完璧にクリアしています。

そして決まり過ぎない適度に肩の力の抜けたデザインに反し、細かな運針で縫製された美しい仕立ては、大人の品の良さを忘れることなく残してくれます。しっかりとアイロンをあてて、裾はボトムスにタックイン。ベルト、革靴をしっかりと合わせて出かけるにも恥ずかしくありません。そして洗いざらしの自然な風合いのままラフに羽織って休日を謳歌するのにも最適。そんな完璧な1枚ってあるでしょうか。来週にはニューメキシコの乾いた空気を届けてくれる新作も入荷の予定です。まずはベーシックカラーを、そして今の気分も乗せたシーズンカラーを、是非ご覧いただけたらと思います。(守屋)

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ある映画から

KIJI / Linen Red Cross Knit / 25,000+tax

先週のご紹介の際にウォンカーウァイ監督の作品について触れましたが、ウォンカーウァイ監督初の英語作品である「MY BLUEBERRY NIGHTS」は、おそらく氏の作品の中でも最も日本で人気のある作品の一つではないでしょか。ニューヨークの雑踏やネオン、そして登場人物の心情の描写の端々にどこかアジアの街や空気を連想させるような、監督らしい湿度のある映像がとても印象的です。同じくニューヨークを舞台とする作品を数多く手がけているウディアレンのそれとは全く異なる風景をみせてくれます。

ウディアレンの監督作品ではニューヨークが舞台となる傷心の主人公とその人間関係をコミカルに描いた作品が多くありますが、そこに描かれるニューヨークは前者と異なりとてもドライで軽快。長い台詞が連続するテンポの良さや、さっぱりとした人間模様がその所以でしょうか。また、氏の作品の特に70年代後半から80年代頃の作品は、登場人物のスタイリッシュなルックスが注目を集め、今でもファッションアイコンとして様々な場面で取り上げられるほど、圧倒的な影響力を持っています。そんな当時のウディアレンやダイアンキートンのように、マニッシュに程よく肩の力を抜いたスタイリングを楽しんでほしいのがKIJIのリネンニット。

ニットが入荷した当初、インナーカットソーの上からざっくりと大きめに被り、柔らかなコットンツイルやシルクのパンツを合わせてルーズに着こなしたい気分でした。ですが改めて「マンハッタン」や「アニーホール」に登場するダイアンキートンやウディアレンの着こなしを振り返ると、シャツを合わせたり、ジャケットを合わせたり、しっかりとした生地のチノトラウザーをオーバーサイズで合わせたり、そういったナードでトラッドな要素を盛り込んだ着こなしも新鮮で面白いなと。トレンドを追うのも勿論楽しいですが、少し気分が変わりました。ふとした時に、映画だけでなく古い雑誌を繰ってみたりすると、新しい発見があるかもしれません。(守屋)

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春の訪れのような

Seya. / Summer Blazer / 88,000+tax

コレクション#01では乾いたようなグレイブルーや移ろうピンクベージュから、サンドベージュのグラデーションなどニュアンスのあるカラーパレットで、旅した土地の視覚的情景のみならず空気と香りまでをも表現したSeya.。#02ではそういった柔らかな空気から一転し、映画「Happy Together(邦題 : ブエノスアイレス)」の湿度のある空気や暗さを持った映像の色彩が落とし込まれています。曖昧なカラーのコレクションにしっかりと輪郭を持たせてくれるNavyやBlackの色使いがとても印象的です。

そんな中だからこそ、Seya.らしい「曖昧さ」を持った色使いや素材使いが何とも心に引っかかりました。個人的な好みもありますが、そういった言葉に表現できないようなニュアンスを表すものは、圧倒的な存在感がなくとも、奥深くから訴えかけられるような主張が感じられます。そしてその絶妙な「曖昧さ」が、訪れたことのない土地の空気や香りを想像する楽しさや、その土地を疑似体験出来る特別感をもたらしてくれるのです。

Seya. / Shirt With Storm Flaps / 55,000+tax

Seya.  / Summer Pants / 59,000+tax

今回はデザイナーの旅した土地と合わせて映画も重要なコレクションの要になっていますので、このアイテムはどの登場人物が着ていそうだとか、どんなシーンの色が表れているかとか、どんな心情の表れがあるだろうとか、そんな視点で見てみるのも楽しいのではないでしょうか。「曖昧さ」は、視点を変えれば、受け手にその解釈をある程度委ねてくれているとも言えるのですから、それが正解だとか間違いだとかはなく、純粋な自分の物差しだけでぜひ楽しんでください。(守屋)

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都会的Formal Wear

AURALEE / Wool Silk Herringbone Double Breasted Jacket / 54,000+tax

 ある程度年齢を重ね、多くの場所を経験し、多くの衣服を経験した方にはそれほど難解でないとは思いますが、「普段着としてのformal」というのは本当に難しいなと思います。必要に駆られていざ「普段も使えるようなちゃんとした服」を探してみると、かっちりしすぎて面白味に欠け、普段着としては活用できないスーツやドレスか、はたまたこれは大人として正しいのかと、頭を抱えてしまうようなカジュアルすぎるセットアップなど、両極端な選択肢で巷は溢れており、結局理想の一着には巡り会えなかった。という経験をした方も多いのではないでしょうか。

オーセンティックなヘリンボーンのウールシルクのスーツ地ながら、ありそうでない味わい深い色の表情が非常に洗練された印象を与えてくれるAURALEEの一着。イタリアスーツのような美しいドレープのある軽やかな風合いや肩の仕立て、それでいてイギリスらしいしっかりと真面目な表情もあります。

派手な意匠がない故に極上素材の良さが際立ちしっかりと上質な大人の雰囲気を演出してくれるので、フォーマルウェアとして十分に頼もしい存在です。そして普段はセットアップはもちろん、AURALEEのワイドチノトラウザー、Levi'sの501、シルクのワンピース、コットンのプリーツスカート。どんなアイテムを合わせて着ようかと、想像を膨らませながら楽しみたい「都会的Formal Wear」です。(守屋)

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