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ひと匙の強さ

KIJI / Apron Skirt / 28,000+tax

普段はあまりスカートやドレスなどの女性らしいアイテムを着用しないのですが、今シーズンはそういったアイテムが豊作で、個人的にもなんとなく気になって目で追いかけています。しかしながらいざ買い物をするとなると、ただ甘いだけのスカートやドレスは不必要さと物足りなさを感じてしまわずにはいられません。そんなわがままに応えてくれる待望のアイテムがKIJIより登場です。

少し意外に感じたことは、今までVintageなどのアーカイブを踏襲した男性的とも取れるような拘りをデザインに反映させてきたKIJIが、ここまで可憐で女性的なアイテムをリリースしたこと。そしてそれがどこまでも可憐で、正に初夏に吹く軽快な風を運んでくれるような爽やかさを持ち合わせていること。

上質なレーヨンシルクの素材チョイスが、美しい光沢とドレープの表情を生み出します。それだけでなく、ラップスカートのデザインを採用することでたっぷりと分量を持たせながらもふくらみが抑えられ、すっきりとしたシルエットに仕上げてくれます。ふんわりと膨らむスカートのシルエットは柔らかな女性像の象徴とも言えますが、普段スカートを着用しない人にとっては少し抵抗があり、柔らかさの中にあとひと匙の強さが欲しいところです。適度なシャープさをもたらしてくれるこのシルエットはそんな要望をも叶えてくれます。

細部まで抜かりないデザインはKIJIというブランドへの我々の期待を裏切ることなく、それどころか更なる発見をもたらしてくれます。そんな晴れやかな気持ちを胸に、夏の太陽と爽やかな風を追いかけて、旅へと連れ出したくなる一枚です。(守屋)

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価値の構成要素

m's braque / Raglan Sleeve Aloha Shirt / 27,000+tax

作り手という「人」の介在によって生まれる価値について前回のご紹介の際に触れましたが、洋服の場合のそれはデザインに「その人らしさ」というのが色濃く反映されるでしょう。同じような「白いクルーネックのカットソー」を作っても、デザイナーが違えばもちろん出来上がるものも千差万別です。そして、デザイナーの「その人らしさ」というものが本当に強く表現されているブランドの一つがm's braque。

「その人らしさ」が色濃く反映される所以の一つは、ヨーロッパ各地を巡って発掘されるVintageの素材を豊富に使用してコレクションを作り上げていること。どこにでもある素材や、代わり映えのない素材ではない「m's braque」らしさが一切の躊躇なく溢れ出てくるVintageの生地のチョイスには、毎シーズン本当に驚かされますし、心からわくわくさせられます。

そしてもう一つは、表層的なデザインのみならず生地の弛みやドレープ、身体を通した際に描かれる曲線などまで計算し尽くされたデザインであること。洋服の概念を覆すような豊かな発想によるデザインでありながら、決して派手さや不要な加飾ではなく、どこまでも美しさや着心地の良さを探究した当然の結果であるように自然に収まりが良いのです。今回のハワイアンシャツにおいてはその後ろ姿。程よく抜ける襟元や深いタックの魅せる立体的な表情は必見です。このように考察してみると、洋服の価値というものは、それ自体という総体ではなく、それを構成する細かいものごとによって作り上げられていると言えるかもしれません。(守屋)

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見えない価値

角田 淳 / 碗 小 / 3,500+tax

一語一句覚えているわけではないのですが、ある好きなエッセイストの本の中に「その土地やそこにあるものと、本当の意味で分かりあうためには、人の介在をなしにはあり得ない。」といったようなことが語られた一文があります。つまり、その土地で実際に出会う人と分かりあったり、そこにあるものの作り手やそれに関わる人と分かり合い語り合うことなしに、自分自身が完全にそこに打ち解けられるわけではないということ。言わんとすることの真意にも心打たれるのですが、私はこの一文に出てくるように「人」の介在というものは本当に大切なことだと日々感じています。

花皿 豆 / 2,000+tax 花皿 小 / 2,500+tax 花皿 中 / 3,300+tax

人が作り上げる作品、特に人の手を用いて作り上げられる「器」は本当にその作り手の人となりを表すものです。実際に個展の初日に角田さんに初めてお会いし、制作のお話を伺った際には、角田さんという人を通して器を見ることが出来、作品の奥のほうにある魅力が今までよりずっと心に響くような、そんな感覚を覚えました。

すみ切り長方 小 / 3,300+tax すみ切り長方 中 / 5,500+tax すみ切り長方 大 / 7,500+tax

作り手と実際に会ったりお話ししたりする機会があるという環境には本当に感謝しておりますが、そういうことが不可能な場合にも、そのものを通して、その先にいる「作り手」のことを考えてみてください。器に限らず、洋服もそれぞれ作り手がいますし、どんなものにも必ず「人」が介在しています。その「人」たちを意識することで、普段よりは少し、自分とその作品やものの間に理解の深まりが感じられると思います。人の介在するものの価値は、そのものだけでない、それ以上の見えない価値があるのです。(守屋)

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ないものねだり

OUTIL / TRICOT GROIX / 14,000+tax

永年定番アイテムの一つであるブレトンシャツ。これまで飽くことなく多くのシャツを着用してきましたが、そのどれもがなんとなくストレスのある硬い着心地であったり、今の気分から逸脱してしまった着丈や袖丈のバランスであったりというものでした。そこにあるから、多少の不自由こそあれ、好きだから着ていたもの。セントジェームスからオーシバル、そしてルミノアも然り。そんな中、心奪われたのは、OUTILのみが製造を許可されたLe Minor社製のブレトンシャツ。

オリジナルのものでは実現しなかった今の気分を乗せたような、ゆったりとした身幅や襟元の空き具合。現代社会で生活するのにベストな袖丈。古いセントジェームスやルミノアの硬さほどではありませんが、粗野な表情は残しつつ、さらりと着用し易いコットンの素材も魅力です。更に追い討ちをかけるように密やかに配されるのは、Le Minor社のオールドタグ。ちょっとした稀少性が気分を高揚させてくれます。

不自由こそあれ、好きなもの。それも素敵ですが、「無い物ねだりを実現してくれた」逸品に出会えた時の喜びは、それに勝る喜びと愛着があります。いつの時代にもあるからこそ、せっかくなら、その時の気分を少し乗せて楽しむのもファッションの醍醐味ですので、着こなしにも今の気分を乗せて、Levi'sのデニムやフレンチワークパンツだけではない、「自分らしい今」のファッションを楽しんでください。(守屋)

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