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機能とデザインの共存するところ

Porter Classic for BLOOM&BRANCH / Fleece Shirt Coat Exclusive / 38,000+tax

アウトドアウェアの前提条件として、ごく控えめに言っても「過酷な環境下での使用」は絶対でしょう。0℃を下回る外気や、それを伴って吹きすさぶ雨や風、かと思えば照りつける太陽が酷暑を誘い、汗の滴る身体は己の力のみならずその外に纏った服に解決策を求めます。そんな状況の中で着用されることを踏まえて生み出されるアウトドアウェアを街で着用するとどうなるのでしょう。

勿論、たとえ山の上でなくてもその持ち前の機能美はいかん無く発揮されることでしょう。そして圧倒的な快適性を提供してくれることは目に見えています。それでも何故ほとんどの人々は、街でそんなに便利なアウトドアウェアを着用していないのでしょうか。私自身も、登山用のウェアを買いに出かけた店で、「これは街で着用しても最高の着心地なので是非デイリーに使ってください」と言われた経験があります。この時スタッフの方が発したその言葉は疑う余地なく100%正しいものだと分かってはいたのですが、やはり街で着たことは今のところありません。

それは、街で着るには過剰すぎるスペックや街にそぐわないデザインに依る所が大きいでしょう。白い雪山の斜面や暗い山道の中での視認性を重視した赤や黄色の目を引くカラーはデイリーな場面では着用場所を選ぶ場合もありますし、ワードローブに馴染ませることは容易ではありません。止水や防風を最低条件として考案されたディティールのデザインも、街で着るときには「不要な飾り」と化してしまいます。

とはいえ驚くほどの軽量化を実現しながら保温性や通気性の優れた機能を持ち合わせた素材は是非とも街でも活用したいしその快適な着用感を日々体感していたいと思うものです。そのための解決策として一つ言えることは、アウトドアウェアに対して「機能とデザインとの共存可能性」を最大限に探って行くべきなのです。

"コンクリートジャングル"の中に馴染むシックなカラーやミニマルなデザインを、ポーラテック社製のフリースという頼もしい生地が下支えしているこの一着の、細かなデザインの拘りはここでは取り上げませんが、「機能とデザインの共存可能性」について究極まで考え抜き一つの答えを出した一着の存在自体に、まずは注目していただきたいと思います。先行予約は7月31日を持って締め切りとなります。(守屋)

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Phlannèl Special Interview vol.2 - 生活とデザインは繋がっているということ

Phlannèl / Cool Cotton 2B Sack Jacket / 58,000+tax

じわじわと実感する良さ

ご自身でいつもPhlannèlのアイテムを良く着られているのを見ますが、それはやっぱり作る服が好きだからでしょうか。それとも検証のためでしょうか。(守屋)
--両方です。この職業の醍醐味の一つは自分でデザインした服が着られることです。自分が生み出す服ですから、好きということは当然ですし、何より自分が一番の味方でいないとお客様に勧めることも失礼になってしまいます。
そしてもちろん検証も大事です。着ることでその時の気持ちや着心地、そして経年変化などがわかります。素材がベースにあってそこから製品を企画しているので、特に着心地と経年変化には興味がありますね。

私は、初めて着た時がベストの状態の服ではなく、着るほどに良さを感じられる服を作りたいと思っています。実際、Phlannèlの服を着ると、2回目以降からじわじわ良さを実感します。(Phlannèl 浅川)

Cool Cotton Balloon Tapered Trousers / 34,000+tax

洋服というのは着るという行為を通して、着る人の気持ちを上向きにしてくれたり、着飾ることの高揚感を楽しませてくれるものですよね。でもPhlannèlの服は私にとってはそうではなくて、生活の軸になるものであり、不可欠性の強いものです。デザイナーとして、Phlannèlの服が担う役割についてどう考えていらっしゃいますか。(守屋)
--道具のように、使えば使うほど馴染んで、良さを感じ、日常になくてはならない存在になっていく。そんな役割です。そして、日常を豊かにしてくれる服と言いますか、例えば体調がなんだか優れないけれどお仕事へ行かなければならないときがあったとして、その時にPhlannèlの心地良い服を着用することで癒しを得ることが出来たり。シンプルで、地味に見えてしまう洋服ですが、先ほども言ったようにじわじわと良さを感じられるのがPhlannèlの服です。(浅川)

健全な身体と精神と、デザイン

聞けば聞くほど、Phlannèlへの愛情と洋服への一貫した視点があるなあと感じます。こうして好きなことを追求し、自分にとってのアイデンティティーや自分のSOL(土壌)となるものを育んで来られた過程で、そのSOLを豊かにするためにやって来られたことってあるのでしょうか。(守屋)
--私の場合はとにかく洋服が大好きで、デザイナーになりたい!と中学生の頃に決めてからは、ぶれることなく、たとえ才能がないと言われようが諦めずに粘り続けて、今でも大事な家族以外は仕事一筋です。(笑) ですのでこの職業を豊かにするために、それにまつわることにずっとアンテナを張り、インプットとアウトプットを繰り返し実践してきました。
それに加え今企画を練るために大切にしていることは、日常をなるべく丁寧に過ごし、また、心と身体を健全に保ち、デザインを考えるときの勘みたいなものを鍛えることです。以前、ベルリンにあるバウハウス資料館へ行った時に、「健全な身体と精神を持たないと良いデザインは生み出せない」という考えからバウハウスの校舎の横には運動場が設けられていたと聞き、感銘を受けました。

日常を丁寧に楽しく過ごし、日々の生活の中にデザインのヒントが沢山潜んでいると思うのでそれを見逃さないということです。つまり、生活とデザインは繋がっているということ。(浅川)

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Phlannèl Special Interview vol.1 - 繊細で真面目な日本人の気質

Phlannèl / Cotton Pin Tuck Dress Shirt / 29,000+tax

今19AWシーズンより新たなレーベルも立ち上がり更なる世界観の追求を続けるPhlannèl。そんなPhlannèlの変わらない価値観や、洋服の持つ役割についての独自の解釈など、幅広いお話をデザイナーに伺いました。

決まりごとと、それを貫くことで見える独自の個性

19AWシーズンのPhlannèlのテーマや試みについて教えてください。(守屋)
--毎シーズン特にテーマは設けていませんが19AWは本来のPhlannèlに立ち返って、シックで渋めな色合いで組み立てました。また、昨今の気候変動が今までとは変わってきていることもあり、シーズンレスで長い期間活躍する素材とアイテムを提案することを意識しました。(Phlannèl 浅川)

19AWにPHLANNÈL SOLが新たにローンチしましたが、それによってPhlannèlのコレクションラインの立ち位置や役割に変化はありましたか。(守屋)
--SOLは日常の道具に近い立ち位置のアイテムで、よりプロダクト的な意味合いが強いです。そんなSOLがあることでコレクションラインではこれまでより一層上質でスタイルのあるPhlannèlの表現が出来るようになったと思います。実際に、コレクションラインで使用する素材のクオリティーはアップグレードしています。(浅川)

より一層スタイルの表現が出来るようになったとのことですが、それでもPhlannèlの服にはどこかいい意味で無個性さや無名性を感じます。そんな印象の中に「Phlannèlらしさ」を成立させることが出来る所以はどんなところにあるのでしょうか。(守屋)
--Phlannèlの企画をする上でいくつかの決まりごとを作りました。例えば「天然素材しか使わない」など。その決まりごとを守り、貫くことで、ブレない「らしさ」を保っています。かといってこれを一寸違わず守り続けるだけでは新鮮さもなくなってしまうので、新しい挑戦をいつも試行錯誤しながら繰り返しています。もしPhlannèlらしからぬアイテムを見つけたら、その挑戦と思ってください(笑)(浅川)

Phlannèlらしさ、日本人が作ることの意味

そもそも「Phlannèlらしさ」についてなのですが、いつもこうしてブログ記事を書く時や人に伝える時などに言語化するのが難しいと感じます。「日本人に馴染むニュアンスの色表現」とか「職人並みに拘り抜く素材」がPhlannèlの良さだという個人的な解釈はあるのですが...(守屋)
--よく「どこの国の服ですか」と外国の方にも聞かれますが、色はヨーロッパをベースに日本人なりの解釈で組み立てています。素材については、新人時代から国内外問わず本当にたくさんの素材を見せていただける環境にいましたので、その中で素材を選ぶ基準やテイストが培われてきました。今はそれに裏打ちされた感覚や勘を大切にして、こだわる部分は拘り抜いて素材選定をしています。ただ、拘りが強すぎても逆に伝えたいことが伝わりにくくなったりもするので、やはりバランスが大事だとは思います。(浅川)

そんな「らしさ」のあるPhlannèlを一言で表現するならどんな言葉を使いますか。(守屋)
--「生真面目な日本人が作る服」、「日常を品良く丁寧にしてくれる服」...。
Phlannèlはユーロビンテージなどヨーロッパをベースに日本人がデザインし、日本人が作ることで、繊細で真面目な日本人の気質が出ている服です。日本人でも勿論いろんな気質の方がいて、大胆でパンチの効いているデザインもあります。良くも悪くも真面目なデザインは 面白みが足りないとも思われてしまうかもしれません。でもそれくらい、着る人の個性を大切にし、そっと寄り添う服、でもなくてはならない存在でありたいと思っています。(浅川)

(後半へ続く)

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Tシャツとノスタルジー

NICENESS / GEE / 10,000+tax

ある程度の年齢の方ならこれを見たらぱっと頭に浮かぶものがあるかと思います。オリジナルのそれからはかなりアップグレードされたNICENESSのTシャツが感じさせてくれたのは、そのオリジナルのTシャツと自分だけのノスタルジーです。そしてそんなTシャツとのノスタルジー体験は、誰にも共有不可能だけれど誰にでも起こる普遍性を秘めたことのように思います。

「ゴツナイキ」の存在を知ったのは、中学3年か高校1年生くらいの時だったと思います。お金もないのにフラフラと立ち寄っていた近所の古着屋さんで、当時何も知らない私はボロいのに万の値段がつくTシャツを見つけるたびに何故こんなに高いのかと、生意気にも店の店主を質問攻めにしていたことがありました。

それでも、生意気で何も買わない客に対していつもにこにこと何でも教えてくれていたその店主から「ゴツナイキ」のことも教えてもらったように思います。その後私がアルバイトを始めた古着屋さんにも、その店主はちょこちょこと遊びに来てくださって、それこそ万単位の珍しいTシャツを見つけた時にはきらきらと目を輝かせて買い物をしていました。

IBMやMicrosoftの企業デザインのTシャツや、どこかの国のどこかの店のオリジナルTシャツや、今は存在しないバンドのツアーTシャツや、得体の知れないメーカーの宣伝Tシャツ。2019年の今に出会ったそのTシャツの先には、誰かにとって特別な「私だけの」桃源郷が広がっていくでしょう。(守屋)

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