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情報とロマンスを一手に

Le Yucca's / Ghillie Shoes (Womens) / 118,000+tax

船でしかたどり着けない最果ての南の島で営まれる小さなホテルだろうと、田舎の山の上でひっそりとあかりを灯すレストランだろうと、今の時代はそれを求める人がいる限りにおいてはどんなものでも必ず発見されます。情報発信なんてしないで、ただその静けさや異質性をそのままの姿で保ち続け、そこに密やかにおいておけば良いのです。

知らず知らずのうちにそれを必要とする誰かが何かの拍子に見つけ、口伝いなのかインターネットというフィールドなのかの形をとって求める人の所に更に発信されていくでしょう。そして媒介方法は数多あれどそれを必要とする誰かに伝搬していきます。溢れかえる情報の波に飲み込まれまいと必死に舵を取り、疲弊してしまう世の中ではありますが、そんな今だからこそそのようにして物体や場所の情報はその所有者が発信せずとも誰かの手により発信され、巡り合わせでそれを必要としている人の元へたどり着くのだという面白さはあります。

私自身も、Le Yucca'sとの出会いはそのような必然なのか偶然なのかの情報との巡り合わせによるものでした。こうして今度はBLOOM&BRANCHという東京に2店舗しかない店の発信する、誰の元へ届くか分からない小さな小さな情報が、きっともしかすると、それを必要とする人の元へ届くのではないかというロマンを抱きながら、私もその伝達役の一役を務めています。

巡り合わせという面白さを味わっていただくためにも、そんな巡り合わせによりリアリティのある気持ちを抱いていただくためにも、単なる情報発信ではない生の人の声を届ける限定コンテンツも立ち上がっています。8月31日までのLe Yucca's Size Order Event期間中、毎週水曜日と木曜日に新しい記事をご覧いただけます。是非ご覧ください。(守屋)

Stories of Le Yucca's

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総動員させるのは知識ではない

TENDER Co. / Long Sleeve Boomerang Shirt / 48,000+tax

青写真をテーマに染め上げられた鮮やかなブルーは絵画や図面にも採用されるプルシャンブルーの染料で染め上げられ、さらに斜めにストライプ柄の入る変わったパターンはブーメランのようなパーツを中央で縫い合わせて作られていたり...というようにTENDER Co.のアイテムは「語ることの出来る」要素がふんだんに盛り込まれています。

このことを販売員の目線から考えてみると、悪い言い方ですが「語り口が豊富で有難いアイテム」だということです。もし仮に自分にコーディネート提案力が欠けていたり、ブランドの世界観への理解が浅かったりしても(そんなことはあってはならないのですが)、服自身が、語るべきお題を自らで発信してくれるので、接客の際に完全に服に寄りかかってしまうことも出来てしまうのです。

勿論私は、それは服のプロフェッショナルとしての販売員という仕事を全うする上では間違った方法であると思っています。ましてや当店をご利用いただくお客様に対しては特に、買い物経験や洋服に対する知識が豊富なのでそんなごまかしは通用しないでしょう。そんな中で知識に頼った接客やご紹介をしたところで、お客様の買い物のサポートなど出来るわけがなく、満足いただく体験を提供することなど不可能なのです。

私たちはプロフェッショナルである以上、知識以上の付加価値を提供することこそが、遂行するべき「絶対的な職務」であるのですが、ではそれは何を持って示すべきなのでしょうか。

私たちは日々圧倒的な量の衣服に触れ、試着をすることで肌感覚に裏付けされた経験と知識を持ちます。そして私たちは、十人十色なスタイルを持つお客様の着用のサポートをすることでサイズ感や似合わせる色に関する経験と知識を持ちます。また、それらの経験の中で培った独自の美意識や価値観を持ちます。

私たちはそれらを総動員させて、お客様と衣服との出会いの場に立会い、サポートをすることで、与えられた職務を全うします。だからこのブログにおいても、インターネットで検索すれば簡単に手に入るウンチクや商品情報を書くことは何の付加価値も生まないと思っています。このブログを見たお客様に、あるいは紹介したアイテムを欲しいと思っていただくことは出来ないかもしれませんが、洋服選びのサポートが出来る指針のようなものとして機能すればいいなと思っています。(守屋)

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既視のデザイン

KIJI / 2WAY COLLAR LEATHER JACKET WOMENS / 95,000+tax

革を身に纏うという衣服の形態はおそらく狩猟時代からあったのであろうと想像できます。食物の副産物として手に入るそれは高い保温性、防風防水性を発揮し、人々の身体を自然の猛威から守ってきたことでしょう。ですがそれが発展し誕生したレザージャケットというものの起源については、その痕跡を辿るための資料などが乏しく幾分不明瞭なところがあります。それはレザージャケットというものがフォーマルウェアとしてのスーツやシャツ、はたまた軍用のアーミージャケットとは異なり商用の消費物として生まれたことに起因しているのでしょう。

では、そんな消費物として誕生したレザージャケットは、その時の流行の産物として廃れていき、時代に置いていかれてしまったものであるのかというとその答えはもちろん“NO”です。バイカーのためのジャケットとしてハーレーダビッドソン社が生み出したとされるそれは、革本来のもつ高い耐久性を存分に生かしたものであり、それは当時のバイカーのみならず世の人々に広く受け入れられ発展を遂げてきました。

時代を超えたその発展とアイテムの存在の継続は、本来持ち合わせたその圧倒的な有用性があったからこそ成立したものであると同時に、デザインの寄与するところは非常に大きいのではないかと思います。

KIJI / WWⅡ LEATHER JACKET MENS / 110,000+tax

無から有を生み出すことこそ最も創造的なデザイン活動であると思われがちですが、それと同時に、既存のものに価値を見出すその再発見の視点や感覚もまた忘れがたく創造的な活動であって、その創造活動の連続によって、既に存在していた「レザージャケット」というものが、大きく形を変えることはなかったにせよその時代時代にフィットするように価値を柔軟に変容させながら生き延びてきたのではないかと、私は思っています。

KIJIから新たにリリースされたそれらも、既視のものを全く新鮮な目で見つめ直し、新たな価値を付与したデザイナーの創造力の賜物ではないでしょうか。こうしてまた一つのアイテムが次の100年も消えることなく存在していくことになるのです。(守屋)

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