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Contradiction

KIJI / KACHI ICE BLUE / 27,000+tax

KIJIの定番アイテムであるデニムシリーズは、今更ながらの説明になりますが、デニムの本場であるアメリカのデニムを目指していない、あるいはそれに近づかないようにしているという点で新しさがあると思います。そして国産デニムといえば日本が世界に誇ることの出来る製品の一つであることは揺るぎのない事実であるにも関わらず、KIJIはその国産の良さすらも新しい解釈を持ってオリジナルな価値に変容させています。

コットン素材の藍染のセルビッチ付きで、アタリはLevi'sのビンテージのように縦落ちするデニムというのがその世界での善だと捉えるならば、そもそも素材からしてその定説に背いているのがKIJIです。基本から筋違いであるのに、一方では縦落ちする経年変化の風合いという良さは保っているのです。ビンテージのデニムであったり国産の技術を示すキーともなるセルビッチは、パンツの筒の外側に持ってくることはせず、それゆえに裾を折ってもその技術を見せびらかしたりすることなど不可能になります。

しかしその技術をKIJIのデニムはしっかりと受け継いでいて、誰にも見えない腰回りの内側の部分にそれを潜ませており、極め付けにそれは、多くのデニム愛好家が好む「赤耳」ではないのです。そんな多くの矛盾を孕んだデニムの新作のICE BLUEは、USA製のビンテージデニムのようなムラがあってのっぺりとしていない色落ちというのを敢えて避けています。その真逆をつき、逆説的に単調で均一でのっぺりとした表情を持っています。

そののっぺりとした表情はビンテージデニムでいうならばあまり良しとされない表情であるはずなのです。これがKIJIのデニムとなった途端、ヨーロッパのビンテージのトラウザーなどを主なデザインベースとしていることも相まって、その単一的な表情がシャープさや品の良さを保ってカジュアルな雰囲気を抑えるという新しさを持ち始めるのです。そんな新作デニムは、「新しい定番」という多くの矛盾を含んだ言葉で表現されうる一本となるのでしょう。(守屋)

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