JOURNAL

オキーフのガウンコート - SEEALL

「このSEEALLのダウンジャケットのイメージソースはアメリカの画家、ジョージア・オキーフが着ていたガウンなのだそう。ダウンコートとして形作られてはいますが、このコートはガウンのように着こなして欲しいと、そういった思いを伺っていたので今回はドレスにシンプルに羽織るスタイリングで、尚且つオキーフをイメージしてモノトーンでスタイリングしてみました」。

 

Dress / manuelle guibal / ROBE M 3/4 KEI / 58,000+tax
Shoes / Le Yucca’s / LOAFER SLIPPER / 122,000+tax

 

上質な天然素材の衣服を好んで身に纏っていた美意識の高いオキーフのイメージを駆り立てるアイテムとして、合わせたドレスはmanuelle guibalのもの。質の高い天然素材に拘るブランドのシンプルながら芯のある一着は、スポーティーになりがちなダウンコートというアイテムをより上品に着こなすのにも一役買ってくれるそうです。

 

「オキーフの作品集は持っていますし、作品や彼女の生き方、スタイルも好きです。今日持ってこようかと思ったんですが重くて置いてきてしまいました(笑)。オキーフだけに限らず、昔の写真集や時代を切り拓いたデザイナーやアーティストの写真などを見たりして今の気分に沿うアイディアを探したりもしますよ」。

 

 

このダウンが心に響いた理由として、そのインスピレーション源に共感できたからなのでしょうか。

 

「そうですね、それももちろんですが、一番の理由としては、ダウンぽく見えないことがいいなと思って。BLOOM&BRANCHのスタイルに合うダウンというのがなかなか見つけられずにいたのでダウンはほとんど取り扱っていないのですが、“ダウンをやらないんですか?”というお声も頂くことが増えてきて、じゃあどんなダウンだったら腑に落ちるかなと模索していたんです。ダウン特有のスポーティーさやアウトドアっぽさがない、チェスターコートのようにも着れそうな雰囲気が、このダウンコートの何よりの魅力です」。

 

塩縮加工された素材の持つ表情も、スポーティーに見えないもう一つのポイントなのだそうです。

 

「この塩縮加工で生地を縮め、それによってしぼのような表情が生まれます。通常ナイロンはつるっとした光沢感があり、その雰囲気がどうしてもスポーティーに見えてしまいますよね。それが苦手でダウンコートを着られないという人は多いと思います。マットな表情のナイロンを使うメーカーも増えましたが、単なるマットな表情ではなくて自然な凹凸感のある表情がとても素敵だなと思います」。

 

 

「このSEEALLのダウンは、すっきりとダウンに見えないところが魅力である一方、700フィルパワーあるので軽さも保温性も文句なしの機能を兼ね備えています。ダウン自体も、自社工場で羽毛を洗浄する日本屈指の技術を誇っている河田フェザーのものなので、品質もお墨付きです」。

 

 

「インラインのホワイトのダウンもすごく素敵だったのですが、自分自身がダウンコートを着たいシーンを考えた時に、雪の降る寒い日とか、雨が降っていてウールのコートを濡らして着るのが嫌な日に、ダウンコートがあったら便利だし着たくなるなと思ったんです。チャコールの別注カラーにしたのはそういった理由からで、雨や雪が降る日にも汚れを気にせず着るためには、濃い色の方がリアリティがあると感じたのでお願いしました。でも、カジュアルさやスポーティーさはできるだけ抑えて品良く着られるよう、ブラックなど艶感がある色ではなくて少し深みのあるマットなチャコールグレーを選びました。デザイナーの瀬川さんも、“よりオキーフのイメージに近づいてとてもいいですね”とおっしゃって下さいました」。

 

Knit / Cristaseya / WOOL AND CASHMERE RAGLAN DOLCEVITA SWEATER / 75,000+tax
Shoes / BEAUTIFUL SHOES / SIDE GORE BOOTS / 48,000+tax

 

「モノトーン以外のスタイリングをもう一つ。個人的にですが、最近緑が気になっているので、グリーンのワントーンでスタイリングしてみました。Cristaseyaのウールカシミヤの上質なニットをオーバーサイズで着ています。普段からタイトなスタイリングよりはゆるっとしたシルエットが好きですが、そんなスタイリングでもメンズライクになりすぎずすっきりまとまると思いますよ」。

 

気になると言っているグリーンカラーは、ミリタリーのカーキなどマニッシュなグリーンとはまた異なる色合いでしょうか。また、今年特に気になるスタイリングやアイテムはありますか。

 

「ミリタリーのカーキは昔からとても好きな色の一つです。気になっているグリーンというのはカーキも含めた広い範囲でのグリーン全体の色ではありますが、ミリタリーのようなものよりは、もう少し自然から湧き出る緑とか、綺麗で力強さのあるような緑が気になりますね。

スタイリングで今の気分だなと感じているのは、カジュアルでマニッシュなアイテムの中に、少しだけ柔らかい表情のものを挟むこと。レースとかフリルがあしらわれているものを、決してフェミニンにではなく自分らしいバランスを取って、メンズライクなスタイリングに混ぜるのが今の気分です」。

 

 

 

photo : Ryuhei Komura

text : Yukina Moriya