フルオーダースーツおすすめの店15選!本格派スーツを手に入れよう【2024年最新】


このページでは、フルオーダースーツ店、及びフルオーダーに近いスーツが作れる本格派スーツ店を厳選してご紹介しています。
フルオーダースーツは簡易的なオーダースーツと何が違うのか?といった疑問にもお答えしています。フルオーダースーツを検討中の方はぜひチェックしてみてください!

編集部

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銀座英國屋
フルオーダースーツなら、1940年創業の老舗オーダースーツ店「銀座英國屋」。

・1着220,000円(税込)から
・生地選びやフィッティングの無料体験
・ドラマ「半沢直樹」「SUIT」でも着用
・オーダースーツ店おすすめランキング1位獲得
・全国8店舗展開

目次

フルオーダースーツで有名なスーツ店おすすめ8選

好きな生地、デザインやサイズで仕立てることのできるオーダースーツ。
そんなオーダースーツでも、最も自由度が高く、体によりフィットさせることができる、フルオーダーができるお店を紹介します。

1. 銀座英國屋

銀座英國屋のオーダースーツ

出典:銀座英國屋

ホームページ 銀座英國屋 公式サイト
価格 22万円~
納期 約2ヶ月~
店舗 全国8店舗


銀座英国屋は、1940年創業の老舗オーダースーツ店です。流行に左右されることのない、王道のスーツスタイルを得意としています。スーツのほか、コートやシャツもオーダーできます。
銀座英国屋は、業界では珍しく、接客を担当するスタイリストとフィッターを分業制にしています。採寸においては、熟練の職人に直接寸法や体のクセを測ってもらうことができます。
埼玉県北本市に自社工房を置き、職人育成にも力を入れているのも銀座英国屋の魅力のひとつ。20代・30代の若手職人も数多く所属しています。
価格は1着220,000円から。半完成品のスーツをもう一度フィッティングする「仮縫い」という作業によって、より一層体にフィットしたスーツに仕上げてもらえます。
銀座英国屋では、生地選びやフィッティングを無料で体験できる「無料オーダー体験」も開催されています。いきなり注文することが不安な方は、ぜひ参加してみましょう!

2. 高橋洋服店

高橋洋服店のオーダースーツ

出典:高橋洋服店

ホームページ 高橋洋服店 公式サイト
価格 33万円~
納期 約10週間
店舗 都内1店舗(銀座)

高橋洋服店は、創業120年を超える日本屈指の紳士服オーダー店。スーツの本来あるべき姿をとことん追求しています。流行に左右されないデザインが、長年支持されています。
スーツの型紙を引き、裁断を行う「裁断師」が在籍しており、この裁断師が生地の提案から採寸までを行います。体の細やかなクセを調整してもらえるのはもちろん、高い完成度の補正(肩の傾斜や姿勢の違いによるスーツの着心地を改善する作業)も受けることができます。
自社工房を持っており、作製は一針一針手縫いにより行われます。その分納期までに長い時間がかかりますが、多くの工程を経ることで世界に1着のスーツを作ってもらえると思えば、決して長すぎる時間ではないでしょう。
高橋洋服店のホームページには、随所に”紳士服とはこうあるべき”というこだわりを感じさせるメッセージが載っています。店主のコラムからも、紳士服に対する情熱・こだわりが伝わってくるので、ぜひ一度アクセスしてみてください。

3. MICHELE&shin(ミケーレアンドシン)

ミケーレアンドシンのスーツ

出典:MICHELE&shin

ホームページ MICHELE&shin 公式サイト
価格 198,000円~
納期 約4ヶ月
店舗 都内1店舗(銀座)

ミケーレアンドシンは、銀座2丁目に店舗を構える、本場イタリアスーツを提供するオーダー店です。ミケーレアンドシンの最大の特徴は、オーダーを受けたスーツがすべて本場イタリアにて作られる点です。
また、多くのオーダースーツ店とは異なり、ミケーレアンドシンでは「パターン」と呼ばれる基本の型紙がありません。一人ひとりの希望に合ったデザインを、相談を重ねながら一から作り上げるしくみなのです。
ミケーレアンドシンの縫製はハンドメイドで、かつ、細部にまで惜しみないこだわりが現れます。例えば、巧みなアイロンワークにより仕上がる「一枚衿」。一般的には効率を重視した「一枚衿」が採用されますが、一枚衿で仕上げることで首もとへの吸い付きが格段に良くなります。
また、手縫いの工程が多いことにより、ミシンにはない独特のクリアランス(隙間)が生まれます。これは着込むごとに体に馴染む、まさにハンドメイドスーツにしかない大きなメリットと言えます。
完成までには、仮縫いを含めて約4ヶ月以上と、他のオーダー店に比べて長い納期がかかります。しかし、本場イタリアのハンドメイドスーツを身にまとうことができると考えれば、完成までの時間も楽しみへと変わるでしょう。

4. 銀座テーラー

銀座テーラーのスーツ

出典:銀座テーラー

ホームページ 銀座テーラー 公式サイト
価格 275,000円~
納期 約1ヶ月
店舗 都内1店舗(銀座)

銀座テーラーは、1935年創業の老舗オーダー店です。「世界に誇る最高の技術」を追求しており、数々の業界人・著名人の紳士服も手掛けてきました。アイテムはスーツのほか、ジャケットやコート、デニムまで幅広く取り扱っています。
銀座の自社ビル内に、店舗と工房をそれぞれ構えています。1着1着にこだわるため、1年間に作ることのできるスーツは約600着。現代ではまれな生産方式である「丸縫い」が採用されており、流れ作業ではなく、一人の職人が1着すべてを縫い上げる方法で進められます。
取扱い生地は、銀座テーラーが自ら監修したオリジナル生地をはじめ、世界中のコレクションを揃えています。

5. 壹番館洋服店

壹番館洋服店の店舗

出典:壹番館洋服店

ホームページ 壹番館洋服店 公式サイト
価格 35万円~
納期 要問合せ
店舗 都内1店舗(銀座)

1930年創業の壹番館洋服店は、小泉純一郎氏など数々の著名人のスーツを仕立てていることでも有名。完成前のフィッティングが2回(仮縫い・中縫い)あることで、細かな体のクセを読み取ります。このため、壹番館ではパターンオーダー(決まった型紙から調整するオーダー)では到達できない完璧なフィット感を実現してくれます。
長い歴史があるため、親子代々で通うケースもあるとのこと。一方で、歴史ばかりを意識してしまうと、時代にそぐわないスーツになってしまうことも。そのようなことにならないよう、3代目社長の渡辺新氏は、残すべき技術・伝統はそのままに、常に新しいエッセンスを追い求めているといいます。
このような企業努力の結果、壹番館は過去から現在に至るまで、幅広い年齢層から支持を集めています。

6. Bespoke Tailor Dittos(ディトーズ)

ディトーズの店舗

出典:Bespoke Tailor Dittos

ホームページ Bespoke Tailor Dittos 公式サイト
価格 45万円~
納期 約6~9ヶ月
店舗 都内1店舗(南青山)

ディトーズは、有名テーラー・ブランド店での経験豊かな水落卓宏氏が2009年に立ち上げたブランドです。「ビスポーク」というオーダー方法では、水落氏が接客や採寸から納品までの工程を一貫して担当してくれます。まさにオーダースーツをゼロから作り上げることになるのです。
ブランドによっては、接客、採寸、作製とそれぞれ異なる担当者がつくこともありますが、この場合、いずれかの工程で顧客の要望と店の方向性がズレてしまう可能性があります。対してディトーズのビスポークでは、水落氏が最後まで担当してくれるので、途中で方向性にズレが生じる心配がありません。満足度の高いスーツが完成するのは当然とも言えるでしょう。
すべての工程を水落氏が行うことから、納期は約6か月以上先と長めです。急ぎの着用予定がある場合は、あらかじめ納期を確認しておくと安心でしょう。
なおディトーズは、スーツと同様、オーダーシャツも高い完成度で有名です。スーツがいくら体にフィットしていても、シャツがだらしなくては相応しくありません。オーダーシャツの中でも珍しい、左右非対称の補正(クセの調整)ができるため、ディトーズでスーツをオーダーする際にはセットでシャツもオーダーすることをおすすめします。

7. ペコラ銀座

ペコラ銀座のスーツ

出典:ペコラ銀座

ホームページ ペコラ銀座 公式サイト
価格 42万円~
納期 約4ヶ月
店舗 都内1店舗(銀座)

ペコラ銀座は、仕立て屋家系で生まれ、国内外のあらゆる場所で技術を習得した佐藤英明氏が2000年に立ち上げたブランドです。店名は、本場イタリアミラノの仕立て屋、マリオ・ペコラ氏の元で学んだ体験が由来となっているようです。
作製は、佐藤氏をはじめごく少数の職人により行われています。その手間を惜しまない姿勢がペコラ銀座の大きな魅力とも言えるでしょう。
ちなみに佐藤氏は、肩肘張らない柔らかいシルエットが特徴のイタリアンシルエットのオーダースーツを日本国内に広めた重鎮とも言われています。
スーツを作る際には、採寸、仮縫い、中縫い、本縫いと多くの段階を踏みます。仮縫いと中縫い、本縫いにはそれぞれ1カ月半以上かけ、じっくりと顧客の体に合ったスーツを作り上げます。

8. Caid(ケイド)

ケイドのイメージ

出典:Caid

ホームページ Caid 公式サイト
価格 298,000円~
納期 約2ヶ月
店舗 都内1店舗(渋谷)

渋谷に店を構えるテーラーCaidは、紳士服の黄金期であるアメリカントラッドを継承する、まさに正統派のブランドです。
アメリカントラッドとは、主にアメリカの東海岸で流行したファッションを指し、代表的なスタイルは「アイビールック」や「プレッピー」と呼ばれます。Caidの、ブリティッシュを原点にしつつもアメリカントラッドを継承した独自のスタイルは、長い年月を経た現在も人気を集めています。
オーダーメイドはすべて顧客の思い通りとなる反面、本来あるべき正しい装いから脱線してしまう恐れもあります。その点、Caidであればスーツの基本に忠実なため、個性も取り入れつつも正統派のスーツに仕上げることができます。
Caidは、個性的なスーツよりも正統派スタイルのスーツを求める方におすすめのテーラーです。

本格的なオーダーメイドスーツが楽しめるオーダースーツ店7選

厳密な意味での「フルオーダー」ではないものの、フルオーダーに近い、本格的なオーダーメイドスーツが楽しめるブランドも存在します。
フルオーダーを注文するには予算が足りない、あるいは、納期が間に合わない・・・といった際に検討してみてはいかがでしょうか。

1. 銀座山形屋

銀座山形屋のスーツ

出典:銀座山形屋

ホームページ 銀座山形屋 公式サイト
価格 75,900円~
納期 約5週間~
店舗 全国24店舗

東京を中心に全国24店舗を展開する銀座山形屋。銀座山形屋は3つのオーダーシステムを展開しています。その中でも最も本格的なオーダーであるのが「ロイヤルカスタムオーダー」。
袖付けなど、着心地を大きく左右する箇所には手縫いを採用し、フルオーダーに引けをとらない着心地を実現します。また、手縫いとマシンメイドの両方を用いることで縫い上げのスピードを向上させています。
オーダーが初めての方は、より手軽にオーダーを体験できる「スタンダードライン」からはじめ、徐々にステップアップしていくのも良いでしょう。
比較的店舗数が多く、アクセスしやすいのも魅力のひとつです。それでも近くに店舗がない場合には、無料の出張サービスを活用してみましょう。

2. CLOTHO(クロト)

クロトのスーツ

出典:CLOTHO

ホームページ CLOTHO 公式サイト
価格 96,000円~
納期 約3週間
店舗 都内1店舗(銀座)

銀座テーラークロトは、日本を代表するフルオーダーブランドである「銀座テーラー」の新レーベル(カスタムオーダーライン)です。
現在まで受け継がれてきた銀座テーラーの数万とも言われる型紙をもとに、体型を美しく見せるオリジナルパターンを開発。リーズナブルでありながら、価格以上の着心地を実現するスーツは、30代から40代男性を中心に人気を集めています。
ボタンには水牛やシェルなどの天然素材を、裏地には透湿性に優れたキュプラを採用するなど、素材にこだわっています。
また、取扱いアイテムも、ストレッチ性能の備わった「chili suits」など、昨今の時代性を敏感にキャッチしたものが並んでいます。
オンラインショップにはネクタイやアクセサリーなどの小物も充実しているので、一度のぞいてみてください。

3. GINZA SAKAEYA(ギンザサカエヤ)

ギンザサカエヤのスーツ

出典:GINZA SAKAEYA

ホームページ GINZA SAKAEYA 公式サイト
価格 99,000円~
納期 約1ヶ月
店舗 都内3店舗(銀座・新宿・東京)

ギンザサカエヤは都内に3店舗を構えるオーダーブランド。イタリア生地メーカーの最高峰であり、世界中のハイブランドへの供給実績がある「ゼニア」生地を専門的に扱っています。
取り扱っているモデル(型紙)も、本場ゼニアショップの掲げるスーツモデルを忠実に再現したものばかりで、柔らかい着心地に仕上げてくれます。
初回の採寸の後に仮縫いがあるため、細かい点まで微調整が可能です。パターンオーダーよりも体型補正ができる範囲が増えるため、体のクセが気になる人に特におすすめです。
ゼニア専門であるがゆえ、選べる生地ブランドはゼニアのみ。ただし、他店では仕入れていないコレクションを含め、その品数は非常に豊富です。ゼニアの生地でオーダースーツを作りたい方は必見のブランドです。

4. re.muse(レ・ミューズ)

レ・ミューズのスーツ

出典:re.muse

ホームページ re.muse 公式サイト
価格 16万円~
納期 約6週間~
店舗 2店舗(銀座・大阪)

レ・ミューズは、スタイリストなど数々のアパレル業を経験した女性、勝友美氏が立ち上げたブランドです。業界として初めてミラノコレクションに出場した過去があり、作り上げるスーツの完成度は確かなものと言えます。
色彩感覚が豊かと言われる女性視点でのアドバイスを受けられるのも、レ・ミューズならではの魅力です。スーツ作りにおいても一切の妥協はなく、一般的な工程よりもはるかに細分化した作業により、高い着心地を実現します。
レ・ミューズのスーツを着て仕事をすると成功する、という評判から、同ブランドのスーツは「ヴィクトリースーツ」とも呼ばれ、多くのビジネスマンやタレントからも支持を集めています。
メンズスーツだけでなく、レディーススーツもオーダー可能。多彩な生地、裏地、ボタンから好みのものを選ぶことができるため、メンズスーツに引けをとらない人気を誇ります。

5. SUPREMO(スプレーモ)

SUPREMOのスーツ

出典:SUPREMO

ホームページ SUPREMO 公式サイト
価格 137,500円~
納期 約7週間~
店舗 都内1店舗(銀座)

スプレーモは、銀座に店舗を構える創業1888年の老舗ブランドです。繊維の街として古くから知られる岐阜県が発祥です。
生地メーカーの中でも最高峰といわれる「ゼニア」に特化し、ゼニアを愛する日本のビジネスマンに長年にわたり支持されています。
ゼニアの生地は超高品質とも呼ばれる、非常に繊維の細いウール生地がベースになっています。柔らかさ、軽さは一級品ですが、その分縫製は簡単ではありません。そのような生地を専門に扱っていますので、縫製の品質はお墨付きと言えるでしょう。
初回オーダー時には仮縫いを付けることができ、細かいサイズの調整をしてもらうことが可能です。スタッフによる丁寧な接客も評判で、幅広い年齢層に支持されています。

6. ZERBINO(ゼルビーノ)

ZERBINOのスーツ

出典:ZERBINO

ホームページ ZERBINO 公式サイト
価格 86,900円~
納期 約5~6週間後
店舗 都内3店舗

都内3店舗にて展開するゼルビーノの「ラグジュアリーライン」では、本格的なオーダースーツを体感することができます。ゼルビーノは2つのオーダーラインを展開していますが、ラグジュアリーラインでは国内でも有数のファクトリー(縫製工場)でスーツを作り上げます。
袖の穴(アームホール)をきつくない程度にコンパクトに仕上げることで、広い可動域を実現します。またプレス機に頼らない、1着1着丁寧に仕上げられるアイロンワークで、完成時の着心地がさらにUPします。
経験豊富なスタッフによる提案、フィッティングも高い評価を集めます。体型補正ももちろん可能。肩の傾斜や姿勢の違いもミリ単位で調整してもらうことができ、首もとに吸いつくスーツを手に入れることができます。

7. BOTTONE(ボットーネ)

ボットーネのスーツ

出典:BOTTONE

ホームページ BOTTONE 公式サイト
価格 107,800円~
納期 約2ヶ月
店舗 都内1店舗(渋谷)

渋谷区の表参道に店舗を構えるボットーネは、完全予約制のサロン。顧客一人ひとりの要望を細かに汲み取ってくれます。ボットーネでは 「着るのが楽しくなるスーツを」という価値観をもとに、スーツ作りに向き合っているとのこと。
オプションで仮縫いを付ければ、サイズをより細かく調整することが可能です。「親切・丁寧でトータルコーディネートまで全体的にアドバイスをしてくれる」と、口コミも好評。
初めて本格的なオーダースーツを作るときや、普段スーツを着ない人がここぞの一着を作るときにおすすめのブランドと言えるでしょう。

\今最も注目のオーダースーツ/

KASHIYAMA
最短1週間程度(繁忙期は2週間以上かかることもあります)で、自分の体型にフィットしたオーダースーツが仕立てられる「KASHIYAMA」。

・1着33,000円(税込)から
・最短1週間程度で完成
・全国66店舗展開
・スマホで簡単来店予約
・2回目以降のオーダーはスマホで完結

フルオーダースーツとは

オーダースーツの中でも最もランクの高い「フルオーダースーツ」には、どんな特徴があるのでしょうか。パターンオーダーと呼ばれる簡易的なオーダーと比較しながら解説します。

型紙を一から作り上げるのがフルオーダースーツ

「フルオーダー」の定義はさまざまですが、顧客一人ひとりの体に合わせた型紙を一から作り上げるのがフルオーダーの基本です。
既製服や簡易的な「パターンオーダー」では、あらかじめいくつかの型紙が設定されており、その型紙をベースに最低限の調整を行います。衿の大きさや曲線のデザインなどは基本形が決まっており、そこから個々の体に合わせて大きく調整することはできません。
一方、フルオーダースーツは、ベースとなる型紙の概念はありつつも、まさに「0」の状態から作り上げます。衿の大きさなどデザインの細部に至るまで、とことんこだわることができます。また、サイズ感も、既存の型紙では補えない寸法の調整、デザインの調整が可能となります。

細かな体型補正やオプションが特徴

人間の体は、顔と同じように一人ひとり異なる特徴を持ちます。身長や体重の違いはもちろん、筋肉のつき方、体の傾き方などは一人ずつ違います。これらはスーツを着用したときに、不自然なシワとして現れてしまいます。
例えば、スポーツや普段の生活習慣で、左に比べ右肩が落ちている(傾いている)場合、ジャケットを羽織ったときに肩周辺に深いシワが現れます。また猫背の人は、後ろのジャケットの裾が不自然にはねます。フロントも、胸からお腹にかけて折れるようなシワが現れます。既製品のスーツを着用していると、このようなシワに悩むことが多くあるでしょう。
オーダースーツには、体のクセによる不自然なシワを調整する、「補正」という作業が存在します。補正ができる範囲は縫製工場やオーダー方式により異なります。型紙から作り上げるフルオーダースーツでは、この限界値の幅が広く、多くの補正を入れることが可能です。
「普段パターンオーダーでスーツを作っているけど、なかなか納得の行く仕上がりにならない」とお悩みの方は、一度フルオーダーを検討してみると良いでしょう。

完成までに時間がかかるのもフルオーダースーツの特徴

一からオリジナルのオーダースーツを作るため、完成までにはもちろん時間がかかります。
「パターンオーダー」は、準備された型紙から寸法指定を行い、主にミシンで縫い上げられます。効率化を重視したオーダーのため、完成までは早いところで約1週間と、比較的短い時間でスーツを作ることができます。
一方、フルオーダースーツはほとんどの工程を手作業で行います。型紙を引くのはもちろん、生地を裁断する作業も、手作業で行うところがほとんどです。
もちろん、スーツの形に縫い上げる作業も、手作業がメインとなります。手縫いはミシンとは比べものにならないほど時間がかかることは、容易に想像できるでしょう。
手縫いのメリットは、ミシンにはない独特のクリアランス(隙間)ができることにより、快適な可動域を実現することができる点です。
一方、ミシンのように真っ直ぐで等間隔な縫製は、手縫いにはできません。それが手縫いならではの味につながるのですが、ミシンのような縫い目が好みの方には、ハンドメイドは向かないでしょう。

フルオーダースーツ店の選び方

フルオーダースーツ店の選び方
パターンオーダーなどの簡易的なオーダーを行うお店に比べ、フルオーダーを行うお店・ブランドはごくわずかです。しかし、その中でもどんなお店・ブランドを選べばよいか迷いますよね。そこで、お店選びに役立つポイントをご紹介します。

予算・納期・取り扱い生地

オーダースーツ店を決める上で重要なのは、①予算・②納期・③取り扱い生地の3点です。
それぞれフルオーダースーツならではの特徴がありますので、解説していきます。

予算

フルオーダースーツの場合、費用は平均20万円~と高額となります。特に、店主が型紙を引く作業から縫い上げる作業まですべて1人で行う場合などは、費用もより高額になります。
また、生地を自由に選べる場合、選んだ生地によって価格が異なる可能性もあります。ホームページに記載されている金額は一般的なものであることが多いため、不安な人は事前に問い合わせて確認すると良いでしょう。

納期

前述のとおり、フルオーダースーツは完成までに時間がかかります。基本的に完成までの全工程がほぼ手作業であるためです。
工場や職人を抱えている場合は、約2ヶ月前後と比較的短時間で完成しますが、すべての工程を1人で行うブランドでは、完成まで半年の時間を要することも。
また、納期は注文の込み具合などによっても前後します。着用日が決まっている場合は、間に合うかどうか、予約前に一度確認するようにしましょう。

取り扱い生地

こだわりのあるお店は、取り扱い生地のブランドを限定している場合があります。カッチリとした英国(ブリティッシュ)スタイルをベースとしているお店は、ハリコシのあるイギリス製の生地を使う場合が多いでしょう。
一方、柔らかいシルエットのイタリアンスタイルがベースの場合は、イタリア地方をはじめヨーロッパブランドの生地を扱うことが多くあります。
中には、世界中の生地を総合的に扱っているお店もありますので、こちらも公式ホームページなどで事前にチェックしておきましょう。

得意とするスタイルを理解する

フルオーダー店にはそれぞれ、得意とするスタイルや特徴があります。ブリティッシュやイタリアンといったシルエットはもちろん、衿の角度やサイズ感もお店ごとに異なります。
基本的には顧客の要望を聞き入れながら作り上げますが、プロの目線やお店のこだわりもあります。フルオーダーでスーツを作るときは、自分の望むスタイルを把握し、それに合うお店を探すようにしましょう。

フルオーダースーツの魅力

やはり、世界に一つしかない自分だけのスーツが手に入るのがフルオーダーの最大の魅力でしょう。生地・デザイン・サイズなど、すべてにおいて自由な設計が可能です。
加えて、縫製技術も最高峰。既製品やパターンオーダーでストレスに感じていた部分も、フルオーダーで細かな調整を加えることで劇的に改善できることがあります。
また、スーツのサイズが体に合っていれば、着用時の布や縫い目への負荷がスーツ全体に分散されるので、スーツが長持ちしやすいというメリットもあります。
一度作り上げた型紙は、お店にて一定期間データとして保管されます(保管期間はお店により異なります)。2着目以降はその型紙を使うことができるので、1着目のオーダー時よりも効率的に進めることができます。

フルオーダースーツに関するよくある質問

オーダースーツに関するよくある質問をご紹介します。詳細はオーダースーツ店によって異なりますので、気になる場合は直接確認してみましょう。

仕上がったスーツの修理はできますか?

完成したスーツを修理することは可能です。大幅にサイズを変更することなどは難しい場合がありますので、事前確認が必要です。また、中には一定期間の修理保証があるお店もあります。

オーダースーツをプレゼントしたいのですが、ギフトカードのしくみはありますか?

お店により名称は異なりますが、「お仕立券」や「ギフトカード」の取り扱いがある場合があります。利用方法や期限などもそれぞれ異なりますので、プレゼントを検討の際にはホームページで確認、もしくは問い合わせをしましょう。

礼服、喪服は作れますか?

冠婚葬祭のスーツをフルオーダーで作製することも可能です。フォーマルのルールはある程度統一されていますので、お店によるデザインの違いは多くはありません。

ラフな格好でお店に行ってもいいですか?

基本的に来店する際の服装に決まりはありません。しかし、普段着ているスーツを持っていく、または着用していくほうがおすすめです。そうすることで、サイズ感の好みやシャツとのバランスなどをプロに見てもらうことができ、よりオーダースーツの完成度を高めることができます。

気に入っている既製品に近いスーツを作れますか?

股下・ウエスト・肩幅など、ポイントごとに寸法を近づけることは可能です。しかし、曲線部分や細かいディテールまでまったく同じものは作れません。
なお、フルオーダースーツ店はそれぞれ自店のスーツに強いこだわりがありますので、すでにあるスーツのコピーを依頼する行為は避けたほうが良いでしょう。

体が大きいのですが、割増料金はかかりますか?

体が大きい場合、使用する生地の量が多くなります。お店ごとに基準の寸法が設けられており、その寸法より大きい場合には割増料金が発生する場合が多いです。
身長やバストサイズ、ウエストなど、基準はさまざまですので、気になる場合はあらかじめ確認しましょう。

2着目以降、サイズやデザインを変えることはできますか?

採寸情報をデータで保管しているお店であれば、サイズやデザインの変更ができる可能性があります。お店によっては型紙を引き直す場合もあり、別途料金が発生する可能性があります。
2着目以降の変更に関して、1着目を仕立ててもらう際にお店に確認しておくと安心です。

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